ス)菱目打ち2011/06/04

スタートラインが決まったら、後は糸通しのピッチを決めていきます。

菱目打ちには3mm4mmがありますが、(出来ればその中間があると良かったけど)僕は4mmのピッチを好みます。

太めの糸を使いますので、3mmだとちょっと狭い印象。

菱目打ちを使うときは、穴開けの位置だけマーキングするように用います。ハンマーなどで打ち込むようには使用していません。

スタートの穴に菱目の端を入れて次の位置を決めるようにしますが、直線上になるまでは斜めに入れて2番目が決まる位置を確認しながら進めます。直線上になったら真っ直ぐあてて下さい。

菱目で位置決めをしていても少しずつズレが生じて来ます。片側終了後、半対側の位置決めをしているときに少しずつずらしながら(菱目の位置は変えないで気持ち押し込んだり離したりしながら)最後の穴の位置が同じ高さに来るようにします。

ス)穴開け2011/06/04

菱目で位置が決めたら、穴を開けていきます。

丸きりの(細)で一穴ずつ通していきます。

真っ直ぐ上から曲がらないように注意します。曲がってしまうと裏面のラインがずれてしまうので美しく決まりません。

ス)縫い合わせ2011/06/04

穴開けが済んだら糸で縫い合わせます。

僕がよく使うのはビニモの0番。
色はベージュを使うことが多いです。今回は焦げ茶のバファローに合わせて焦げ茶を組み合わせます。

糸の種類は沢山あって迷いますが、概ねナイロンと麻糸が多い感じです。ビニモはナイロンですが、予めワックスが染み込ませてあるタイプなので、ロウ引きの手間が省けます。

麻糸を使う場合(ワックス無し)縫い合わせる前にワックスにこすりつけてロウ引きを行う必要があります。

ス)縫い合わせ2011/06/04

最初に糸の長さを決めます。

おおよそ縫い合わせる長さの3倍ちょっと必要になります。
縫い合わせは通したいとの両端に針を取り付けして、交互に穴を通素一般的な方法です。ハンズとかでも縫い方のパンフレットはありますので、他を参照して下さい。


一穴通してから糸の両端を持って引く感じでテンションを掛けますが、その力の入れ方で仕上がりに違いが生じます。入れすぎると革が引かれて歪みますし、テンションが一定しないと縫い合わせ後のステッチのラインに乱れが生じます。

穴を通すときも出来るだけ同じ方向に糸を引いて同じアングルで糸が絡むように気を遣うと仕上がりが綺麗にいくと思います。

どんなに気を遣っても最初は多少は乱れます。
難しくは無いので、何度かやると綺麗にいくと思います。

ス)縫い合わせ2011/06/04

一目一目ユックリと(真心を込めて)縫い合わせて一周したら、縫い終わりの部分で1回返します。(逆に戻って一目縫う)

手縫いの場合、ストラップの動きに合わせて縫い合わせた後で多少糸が暴れるので、返しがないと解れてしまいます。

手縫いのストラップをよく見るとほとんどの場合1カ所(もしくは2カ所)2回巻いてあるところがありますが、その場所が縫い終わりの場所と言うことです。

今回は一周出来る縫い方でやりましたので、縫いはじめは剣先から行いました。

ス)バックル側の縫い合わせ2011/06/04

バックル側も同様に縫い合わせします。

剣先側と同じ位置にラグエンドのステッチが来ないとシンメトリックにはなりませんので、バックル側は最初にラグエンドの位置を決定します。

位置が決まったら、その間を5分割(18mmあったら5で割って3.6mmピッチ)しマーク、その他は菱目で4mmの同ピッチでマークします。

バックルの所は1カ所マーク。

書き忘れましたが、エンドのステッチの位置は裏面の革を確認してから決めて下さい。位置が裏面の革よりも端に位置すると穴を開けるときに破れてしまったり、裏面の革を通せない状態になってしまいます。

ス)縫い合わせ2011/06/04

最後カットするときはほんの少し残す感じで良いと思います。

使っているうちに糸が暴れて少し短くなってくるので段々目立たなくなってきます。

ス)遊革の作成2011/06/04

遊革も作ります。

定革と同じですが、サイズを決めて細切りした革のヘリの部分を斜めに削いで貼り合わせるだけです。

剣先側を入れた状態で仮に巻いてみてサイズを決めます。
のりしろの部分を少し長めにとりカットし、のりしろの部分を革のみなどで斜めに削ぎます。貼り合わせた面が斜めの面で合うように両断端とも削いで合わせます。

一目縫っても良いとは思いますが、縫わなくとも強度的には全く問題ないので、最近はボンドで貼り合わせただけで使っています。

気になるようでしたら、二目穴を開けて2重に巻いてボンドで固定して下さい。